かさこじぞうの夜

今夜は、大晦日

かさこじぞうの夜。
かさこじぞうのよる2

年越しのお米を買ってきてねと
あるだけのお金を託されたおじいさん、
それを、道ばたのお地蔵様たちが
雪に埋もれてあまりに寒そうだから、と
かさを買い、お地蔵様に差し上げて、
使い果たしてしまいます。

かさこじぞうのよる

家ではおばあさんが餅つきの用意をして待っていました。
「じさま、雪に降られて、えらかったなあ。
餅つく用意もできとるどお」
と。
おじいさん、それがのう、と事情を話します。

「おうおうそりゃええことしなすった」
おばあさん、”おこりもせんとよろこんで”、

ご近所からあちこち聞こえてくるもちつきの杵の音に
「じさまよ おらがんちでも ひとつ もちを つかさあ」
楽しくもちつきの真似だけをして。

ぺったりこ ぺったりこ 、さあこれでしたくもできた、
ええ正月ができる
、と喜んで

「ほんに、ゆコでものんで、おらたちも としとりしよう」

ふたりはせいせいとかたりあって、寝てしまったと・・・




・・・と、こんな具合(^^)。



かさこじぞうのクライマックスは、みなさまご存知の
このあと深夜、なのですが。

ここまでの件、とくに

「ゆコでものんで」
”せいせいとかたりあって”
眠りにつくところ

一番すき(^^)!!
おなじところが好き、という人にこの間出会って大感激しましたが
だってね、なにがすてきって、
もしかこのあと、おじぞうさまたちが来なくても、
ふたりはきっと幸せなお正月を迎えるから。


なんて幸せ上手。

今夜の、お話です(^0^)!


『日本の民話6(中部地方)』民話の研究会編・世界文化社より
・・・おそらく絶版ですが、なんとこの挿絵、丸木俊さんです。
民話調の挿絵は誰でも一緒に見えちゃう私ですが、
なんだかスゴイぞと魅せられて、買ってしまいました。
ブックオフでまさかの100円。
ききみみずきんも同時収録、お値段以上過ぎる名品!



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腰痛にキモノ

昨日、肝心の授業中に
腰痛がみるみるひどくなりまして
おさひめのみなさん、
ご理解とご協力、お心遣いをありがとうございました・・・m(_ _)m
きものなう1
今日は、コルセットがわりにひっさびさの着物。

キモノ!?すごい!と思われるかもしれませんが、
1000円の着物に500円の帯だったら・・・
安心して、どんどん普段から着られると思いませんか。
古着で手に入るとこ、結構あります。


ふだん着物のたのしみ方ふだん着物のたのしみ方
(2003/05)
きくち いま

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この本で、そういう気軽な着物の楽しみ方を知りました。
画期的でした。

帯は半幅。落ちなきゃいい、というテキトーな結び方。
中はふつうにTシャツで。
きものなう2

着物を着ると自然に「旅館の女将」な動きになって、
だいぶ腰を守れます。
ずーっと着物だったら、腰を大事にできるのかも。

映画「らくだの涙」

ある有名な作家の方に、育児に悩む女性がこんな質問をしました。

「自分でもいけない、いけないと思っているのに、
こどもが言う事をきかないと我慢できなくてぶってしまう。
いつも”もう二度と手をあげない”と心に誓うのに、
同じ事を繰り返してしまって、とても苦しい。
どうしたらいいでしょう」

その先生は子育ても保育の経験も豊かな方なのですが、
お答えはこんな感じでした。

”こどもは可愛いものでしょう?
叩くなんてとんでもない。
子どもにとってあなたは世界でただ1人のお母さんですよ。
世界中で誰よりも、お子さんを愛さなくてはいけません”

これを読んで、何かが激しくひっかかってしまった私。
ううううう〜〜〜〜ん
正論なんだけど、ううううう〜〜〜〜〜ん




みんなが当然できることでも、
なぜか自分はできないってこと、
起こり得ると思うのです。
原因のあるなしに関わらず。

そして、その立場に置かれたお母さんの苦しみたるや、どんなもんだろうかと。
その問答を読んで、暗澹たる気持ちになりました。


そこに出会ったのがこの映画。




どういうわけか子どもを愛せない、そんな母ラクダが
音楽療法によって親子関係を取り戻すドキュメンタリー。

らくだの涙 [DVD]らくだの涙 [DVD]
(2005/06/24)
ドキュメンタリー映画

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らくだが育児放棄状態になったのをみた飼い主一家の反応は
もちろん「こまったなあ」ってとこなんですが
どこか余裕があります。

たまにこういうこともあるよね、というナチュラルさ。

で、原因はなんだ、とかの犯人探しは一切無しで
「じゃああの儀式をしよう」とかいって、
馬頭琴奏者を呼んで来ます。

音楽でらくだを包み、歌いながら
よしよし、ってなでてあげるだけ。
そんなに長い時間じゃありません。
「夕焼け小焼けで日が暮れて〜♪」を3番まで全部歌うくらい?

それなのに、らくだは静まり、子を受け入れ、
授乳しながらどばーーーっと涙を流すんです。


その後、まるで今までの拒否反応が噓のように、
仲睦まじい親子になります。

らくだは演技なんかできませんから、
その顛末は全部本物。
とんでもない奇跡です。
見ている方はもう息をのむわけですが。

遊牧民のみなさんときたら
「あーよかったよかった、ほっとした」とかいって
これまた、たまにあるよね、こういうこと、ぐらいな感じで
去って行きます。



時々無性にみたくなる、大好きな映画です。


いのちの営みには、いろんなことが起こって当然。
誰のせいにもしない、ごちゃごちゃ考えない。

らくだを癒した馬頭琴の調べと、若いお母さんの歌声、絶品です。




この映画はひとりでこっそり、
静かなところでどうぞ♪




3.11で目覚めたおとなに。絵本・『茶色の朝』


茶色の朝茶色の朝
(2003/12)
フランク パヴロフ、ヴィンセント ギャロ 他

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小さな絵本です。
5分で読めます。
しかしこの本、幼児向けではありません。

3・11以降、目覚めたおとなに、特におすすめです。

とある国で、変な法律ができます。
茶色の犬しか飼っちゃダメ、猫も茶色じゃなくちゃダメ、
それ以外は処分しなくてはいけない…というので
主人公と友人は飼ってた犬・猫を安楽死させます。

なんだかスッキリしないなあ、と思いながらも
「犬だって15年も生きればいずれその時はくる」
「茶色だけを残すのがいい、という意見にも一理ある」
「あまり感傷的になってもしかたないし」と
抵抗することなく、状況に自分を合わせようとします。

茶色の法律はエスカレートしていきます。
なんでも茶色にしておかないと、
まるで悪い事をしているかのような空気に包まれていきます。

”うっとおしかった。
しかし、ビストロの客たちは
いままでどおり自分の生活を続けていた。
きっと心配性の俺がばかなんだ。”


茶色の猫を飼いなおし、友人も茶色の犬を飼いなおします。
みんなと同じでひと安心。
茶色に守られた安心、それも悪くない。
そう思った矢先、事は急変します。

前に茶色じゃない犬猫を飼っていた場合も、逮捕されることになったのです。


いよいよ破滅の朝がくるまで、主人公は様々ないいわけをしながら
流れに身をまかせていました。
実際にそのときが来てもなお、こんなふうに思うのです。

”結局、俺の猫は俺のものだったんだ。
いやだというべきだったんだ。
抵抗すべきだったんだ。
でも、どうやって?
政府の動きはすばやかったし、
俺には仕事があるし、
毎日やらなきゃならないこまごまとしたことも多い。
他の人たちだって、
ごたごたはごめんだから、
おとなしくしているんじゃないか?”





この本はフランスで出版され、多くの人に読まれて
政治の動きを大きく変えるきっかけをつくりました。
それは約10年前のことです。

ここに書かれた危機は、今、ここ日本でも、人ごとではありません。

未来を茶色にしないために。
いやなものはいやだと、
思うだけでなく、声にしよう、行動しよう、と
この本を読むと、強く思います。


本「みどりのゆび」

2ヶ月後の引っ越しに備え、モノを整理していたら
いい本に捕まってしまいました


みどりのゆびみどりのゆび
(2009/08/26)
モーリス ドリュオン

商品詳細を見る


…読後のやられ具合は、『星の王子様』に似ています。
ハッピーエンドですが、ですが…っ心臓がイタイ

主人公は「みどりのゆび」を持つチトという男の子。
チトは、指を押し付けたところから
自由自在に花を咲かせることができるという不思議な力を持っています。
この事は、庭師のおじいさんと、チト本人だけが知っている秘密です。

チトは、お金持ちの両親に何不自由なく育てられていますが
街の様々な問題を見過ごす事ができません。
彼にできるのは「花を咲かせること」だけですが
その能力を惜しまず使って、あらゆる問題を解決します。

犯罪。貧困。病。そしてクライマックスにくるのが

戦争。

実は、チトのお父さんは代々続く武器工場の支配人。
遠くの国で戦争がはじまり、お父さんの工場はフル稼働になります。

家庭教師役のかみなりおじさんに連れられて、武器工場を見に行ったチト。
目の前で作られている大砲や鉄砲がどちらの国に送られるのか、尋ねます。
答えは、両方。
本当はどっちの味方なの?ときけば「Aの国。なぜなら、昔から信頼する友だちだからです」
ではなぜBにも武器を送るの?ときけば「よいおとくいだからです。商売とはそういうものです」
という答え。
憤慨したチトは率直にこういうのです。
「おそろしい商売だ」と。
かみなりおじさんは、チトの言葉を聞いて、
いきなり平手打ちをくらわせます…


ここに出てくる大人に1人も悪人はいません。
平手打ちをくらわせたかみなりおじさんでさえ、
よく読んでいると、愛すべきキャラなのです。
おとうさんもです。以下、ちょっと引用します。

”おとうさんはいいひとなのです、そうでしたね、
いいひとで、しかも兵器商人なのです。
ちょっと考えると、矛盾しているようにみえます。
(中略)でもこういうことは、わたしたちが考えているよりも、
ずっとたくさん、世の中には見うけられることです。”

さて、チト、ぶたれたからって諦めません。
行動あるのみ。やれることはみんなやります。
そして、奇跡が起こります。


今読み返すと、改めて胸うたれるのが
まわりに流されず、
自分で考え、
行動し、
その為に非難されようとも、
思いを伝え続けるチトの勇気。

『星の王子様』同様、子どもももちろん読めますが
言葉の一句一句が沁みちゃうのは大人の読者だと思います。

繊細な挿絵も秀逸です







プロフィール

たわらゆうこ

Author:たわらゆうこ
俵裕子(たわらゆうこ)

出張図工屋、ときどき絵描き。
さまざまな「手のこと」をみなさんとシェアしながら
暮らすこと、生きることの知恵を
取り戻す活動をしています。

過去の絵本作品は↓
●『ペタさんはスタンプがすき』
(フレーベル館・キンダーメルヘン11月号)
●『いろ』(フレーベル館・しぜん2月号)など。



18年続けてきたおさひめ幼稚園の造形教室・Art&Craftは
2014年の師走をゴールとし
無事完走させていただきました。

現在は
◯オルタナティブスクール「まあるいがっこう」
◯夜の図工@豆の花
の2カ所で定期的に
出張図工屋をしています。

その他、「てがきや・ぐるぐるへび」
または、「たきびや・ぐるぐるへび」と称して
イベント出店しています。


このブログではこどもたちとのすてきな出来事、作品、
その他日常のあれこれなどを
徒然に紹介していきたいと思います。

☆ツイッターはじめました☆
yuko521


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