100年前のおかあさんの糸仕事

以前にも紹介したこちらの絹織物。

おばあちゃんちの、お客様用の布団生地だったそうで、
ほろほろと崩れそうなそれを、縁あって譲り受けた私が
せっせとキルティングしまして。
ひざかけやら首巻きやらに活用しています。

これはですね、

おかあさんの、おかあさんの、おかあさん、が織った布。

だと思っていたら、
今日母に確認したところ、微妙にちがってまして

おかあさんの、おとうさんの、おかあさん、が織った布。でした。
ほぼ同じ地域の、同世代の方ではありますが、この機会にきっちり覚えておこうかと。



お名前は、モトさん。
100年前の、おかあさん。

モトおかあさん、ありがとうございます、
ひ孫の裕子が愛用しておりまするm(_ _)m。




実家の片隅でそっと畳まれていたときから
すごい存在感を放っていましたが。

絹だからということでもなく(それならもっと派手に光る布はあり)、
ただ古いというだけでもなく(銘仙のハギレなど古物はほかにもあり)、
でもなんだか他のものに比べても、はっとするような迫力があったのは。

自ら「織った」という、手仕事の力でしょうか。

IMGP1816.jpg


それにしても、
自分で糸仕事をするようになってつくづく、
この手織布のスゴさがわかってきました。

この先どんなにがんばっても、私はきっと
こんなに細かくタテ糸張れない。

しかも絹。
ちょっとのささくれで手にくっついてきちゃって、
こんがらがって、糸端を見失って。
カセ巻きのを糸車に取るだけで2ヶ月もかかってしまったアレを、
緩みなくびしーっと織り上げる腕前ったら。

これがとくに、職人さんとかじゃなくて。

12人の子を生み育てた、その子育て中の、おかあさんの手仕事だなんて。



さらに、祖母の家からこんなノートも出てきたのですが

IMGP1819.jpg

よろづそめもの法、とな。


IMGP1818.jpg

”きぬいと染法

緋赤染

糸百●●(読めず)

1・コットンエルロ 5匁
1・唐紅(とうべに)●匁・・・”


他にも赤茶、金茶、銀ねず、紫、黒、などなどのレシピが
グリスリン
あるごおる
カテキーエキス
りうさんてつ(硫酸鉄)
炭さんそうだ
・・・などなど手書きの毛筆にてツラツラとメモされていて

つまりは当時、
糸を染めるとこから、ていうのも
おかあさんの仕事だったのかも(°0°)、なのですよ。
凝り性のおかあさんだけがそうしてたのか、
ごくフツーのことだったかは、
今となってはわかりませんが。


お客様用の布団としては、どうやら当時はメジャーな模様だったらしく
100年前に世界一周した欧米の方の写真集に

IMGP1817.jpg

そっくりすぎる色柄の、旅館のお布団が写っていました。

モトおかあさん、私がこれを襟巻きにして外出してるのを見たら、
妙な気分になるかもしれません(^^;)。





余談ですが、
最近わたしが気になっている
ナゾの差別用語→「主婦の片手間しごと」という言葉について。

これのどこが差別用語かといいますと、
会話の中で軽率にも
「どうせあの人たちは旦那が稼いでいるから、仕事に真剣味が足りない」だの
「主婦の片手間仕事と一緒にするな」だのとわざわざ口にする輩は、
観察していると
どうも相手の仕事ぶりなど全く関係なくこれを言うということが見えてきました。

もうただ誰かを差別したい、見下したいだけらしい。
ただ「既婚女性である」ことだけを格好のターゲットと勘違いして。

この世でやるべき仕事のうち、お金になる仕事と、ならない仕事と。
それぞれが家族というチームの中で、分け合って生きているのであって。

この布仕事のような、おそろしいほど高度なものでさえ、
差別したい人にとっては、例の、ナゾのアレ、
「主婦の片手間」くくりで歪んだ視界に放り込まれ
その美しさは届かないかもしれないなあ、と。

モトおかあさん、これって戦後のビョーキでしょうかねえ。
100年前にはこの布みたいに、金銭に代え難い手仕事が、
家庭の営みの中にたーくさん、あったでしょうに、ねえ。





お金になるならないに関わらず、
家族のためにできることを
日々こなしてきてくれた、ご先祖の皆々様。
おかあさんも、おとうさんも。

年頭に、ぬくぬくとこの絹織物に包まれながら
どんなおかあさん、おとうさんだったのかなあと
思いをはせるお正月です。


モトおかあさん。
あったかいです。














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チベットのこどもがお手本


キモノキモノな毎日がやってきました。
涼しくなったら、キモノキモノ。
あったかいです。
腰が楽です(^^)。


畑しごとも薪割りも、なんでもキモノでできるように。
私はいつもこんなです↓

IMGP9592.jpg

中は洋服。パーカやTシャツに、巻きスカート。
キモノは短く、重ね着のようにスカートの裾から上10センチあたりに裾を定め。

古物市で1000円とか500円とかの、
ウールや銘仙が特に気楽です。

IMGP1521.jpg

洗濯機で洗えちゃうから。
干したままの自然なシワも、好きだから(^^)。



こういう着方を、自分で納得できたのは
ダライ・ラマさんの本に載ってた写真の
チベットのみなさんの着こなしが
いいなあ(^0^)と思ったからでして



民族衣装を
ジーンズや長靴やスニーカーなど
いろんなものと合わせています。

地面は雪道、ドロドロのぬかるみ、
そして間違いなく超寒い。
動きにくいとか、
汚せないとか、
寒くて無理とかいう服装は、
無理ですよ。続きませんよ。ねえ。



IMGP1527.jpg

その土地で生まれた形。素材。
その土地に暮らす人に、必ず似合う。


IMGP1526 (1)

いま私の周りでは、ふつうにキモノを着る人が増えています。

今ではもう手に入らないような、貴重な布のキモノたちが
ユニ●ロより安いお値段で、投げるように売られてたりする現状。
大事に、楽しんで、着る人が増えたらいいな。
キモノ、いいですよぅ(^0^)。

キモノはじめ

朝晩だいぶ冷えてきました。

今朝などはくしゃみが止まらなかったり、
手足がつめたかったりで、
こうなると自然に
「帯!巻きたい!」となりまして

着物始め1

再び、キモノ生活開始です(^^)。


目指すは、洋服の時と同じくらい動ける「働くキモノ生活」。

基本、たすき掛け。
丈、短め。
(下に着た巻きスカートを少しのぞかせるくらいの、
ヒマラヤの子どもみたいな足元で)
そんで靴、いつもどおり。

着物夏帯

昨夜、ようやく完成した夏帯、今日くらい試しに
家で着てみようかと、思ったのですが。
この風通しの良さそうな感じ、あまりに寒々しく(^^;)。
うむ、おとなしく、来季を待とう。
夏にはきっと良さそうだ(^0^)

着物で農

畑仕事も水仕事も、エプロンすればいつも通り。

着物で農2

豆もどっさり採れましたよ。
畑の様子が、めっきり秋です。
緑が順に、枯れ草色になってきています。

着物始め空

夕方ようやく見えた青空。
空気はキーンと冷たいままで。

着物始め風

風は北風、八ヶ岳から吹き下ろす季節。
弱った蜂が、巣に戻れずに、揺れる葉っぱにただただつかまっています。


寒さと付き合う時間の、はじまりです。
そして久々のキモノ、あったかいです。
腰もラクだあ。
きもちいいぞ。




手縫いの針目は

あたたかく穏やかなクリスマス3連休。
おかげで、おかげさまさまで、
畑仕事&薪仕事が
おもいっきりはかどりました。
まだ地面が凍ってなくて、助かりましあ。
畑はとくに、ギリギリセーフだなあ(^^;)。

そして

つくろいもの1

まもなくクリスマスも去ろうという夜中に
まだ針仕事をしています。
楽しくて手が止まらないです。

ばばちゃん(←実家用語。曾祖母の意)のキモノがどっさり
母経由で来てくれまして

つくろいきもの

まずは、洗いましたよ。
ちりめんだろうとなんだろうと。


つくろいもの4

縮んだやつはアイロンかけて、
傷んだ部分は外すことにして・・・

つくろいもの3

うわ、これ、たぶん精麻だあ。
績むこともせず、撚りもかけず、
こうやって使ってたのかあ。

つくろいもの2

この時代、どの縫い目も、もちろん手仕事。
それは手描きのドローイングと同じこと。
描くつもりでも、
そうでなくても、
そこには何かが宿っていて

つくろいもの5

こんな夜中に、
クリスマスの夜に、
100年くらい昔のどなたかの、
この優しい針目を、
みなさんにシェアしたくなりました。

いいでしょう。
このちくちく進む精麻、
おおらかでしょう、
いいでしょう(^^)。


やりたいことやり通し。
でもまだ眠れない、聖夜です。

繕いものにレース

レースは捨てないでおくといいよ、
服とか処分するとき、レースだけ外しておくといいよ、と森のレース屋さんに教わりました。

レースは、好きなところでカットできて、
そのまま使えますから

繕う・パッチワーク

繕いものにぴったり。


繕う・レースたち0

レース屋・もんくさんの楽しい端切れレース一袋、着物の補修に大活躍中です。
うむ、この色この形、ばっちりですねえ、合いますねえ。

繕う・袖口
こういう、袖のひらくとこなど、どうしても裂けやすい場所は
古い着物の場合は特に、生地からして弱っているので

繕う・袖口2

レースで、面でがっちり支えてもらうのが、安心(^^)b。

繕う・ちょうちょ

どこで切ってもいいから、大きなモチーフをカットして
蝶々にしてみましたよ。
袖口の目立つ穴が、たのしいものになりました(^0^)。

繕う・スカートにも

薪ストーブで焦がしたダウンスカートの裾も、レースで。

繕う・コースター

ひっぱると崩れるくらいの、弱り切った蚊帳生地にも。
縫い付けた部分のがっしり感、安心します。

きものみち・修理2


刺し子や刺繍はそもそも、
布の補強や補修からはじまったのだとか。

たしかに、
ちくちく補修していると、針目の積み重ねをみていると。
絵を描くような気持ちになってきます。



レースは、切って使える楽しい刺繍。

これは捨てないでとっておくやつですよ(^^)。
年末の断捨離でも、切り取って確保、ですよー(^0^)/。





プロフィール

たわらゆうこ

Author:たわらゆうこ
俵裕子(たわらゆうこ)

出張図工屋、ときどき絵描き。
さまざまな「手のこと」をみなさんとシェアしながら
暮らすこと、生きることの知恵を
取り戻す活動をしています。

過去の絵本作品は↓
●『ペタさんはスタンプがすき』
(フレーベル館・キンダーメルヘン11月号)
●『いろ』(フレーベル館・しぜん2月号)など。



18年続けてきたおさひめ幼稚園の造形教室・Art&Craftは
2014年の師走をゴールとし
無事完走させていただきました。

現在は
◯オルタナティブスクール「まあるいがっこう」
◯夜の図工@豆の花
の2カ所で定期的に
出張図工屋をしています。

その他、「てがきや・ぐるぐるへび」
または、「たきびや・ぐるぐるへび」と称して
イベント出店しています。


このブログではこどもたちとのすてきな出来事、作品、
その他日常のあれこれなどを
徒然に紹介していきたいと思います。

☆ツイッターはじめました☆
yuko521


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