居心地のよいとこならば

たった1年だけ、高校美術の非常勤をしたときに。

授業中、体育の先生(♂)が
なにやらご立腹の様子で
トイレに行ったはずの生徒ふたりを連れてきて
さらに
「生徒を授業中にトイレに行かせるとは何事ですか!」と
私を怒鳴りつけました。

ぽかーんとしてしまいました。
あ、そうなんですか、すみません、とか
うっかり謝ったかもしれません。

そう、うっかり。
でも、10年以上いろんなとこで授業やりながら、
その件については常々いろいろ思ってたので。

ちーーーとも、わるいとは、おもわなかった。

体育教師が去ったあと、その子たちが
「ごめんねせんせい、うちらのせいで、おこられちゃったね」と言うので。

でっかい声できっぱり言えたのです。



「私の授業では、行きたい時にいつでも、
好きなとこに、出て行っていいです。
みなさんをニワトリみたいに管理するなんてぜったいヤです。
だいたいね。
戻って来たいと思うような場所ならば
ちょっと出たって戻ってくるでしょ。」


教室をそういう場所にするのが、「せんせい」なるヒトのつとめでしょ。
てか
自分が居心地悪いじゃんね、そういう空気にしないと、ね。


その子たちが本当にトイレに行きたいわけじゃないのは
なんとなくわかったけど。
それでも「いい?」ってきかれたら「いいよ」って言いますよ。
静かな廊下や校内を、わくわくで堪能したら、
気が済んだら、戻って来るし。
友だちの居る場所に、つい集まるし。



・・・なんてことも、あったなあと
今日きゅうに思い出したのは。

まあるい学校での、この珍風景のせいであります↓


居心地よければ

↑愛車ごと、むりやりゲルに入ってくる少年たちの図(^^)!↑


図工終わって、
いえーーい!と外に飛び出した子たちが、
ちょくちょくゲルに戻ってくるのですよ。

充分に駆け回れる庭があり、愛車も絶好調。
でも時々みんなの居る場所に来ちゃう。



ねえ。
居心地よい場所ならば、ちゃんと戻ってくるよ、ねえ。
来るなと言われても、来ちゃうくらいの、ねえ(^^)。

こどもの安全確保のため、とかなんとか、
おとなの保身の言い訳を
恩着せがましく塗り重ねた末の、
「監禁拘束系」の無駄ルールから、
すっっっかり解放された、八ヶ岳での図工屋生活。

水道が無いとかね
屋外で風がちょっと、とかね
テーブルグラグラする、とかね、
そういうのなんか、なんとでもなりまするよ。

きょうも痛快(^0^)、まあるい学校。
過去のモヤモヤさえ、ここでスッキリ!
ほんとうにありがとうございますm(_ _)m。
こういうのが、いいんだ、わたしは!!

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私はうつわ、からっぽのうつわ

先日、びっくりなことを目の当たりにしました。

会えばかならず、悪態ばかりついていた4歳の男の子。

絵や工作を始める前にはかならず
「つまんなーい」「やりたくなーい」と水をさし。

けっこういい感じにできていても自らぐちゃっと壊してしまい。

誰彼かまわず、毒を吐きまくっていたのですが。

・・・4歳だもんね、そういう時期なのかもね(^^)なーんて
3度目の図工の時間には、
むしろその可愛い毒舌を楽しみに会いに行ったのですが。



体に溜まってた毒を、病院で出して来たんですって。
いらない金属を、デトックスしてきたんですって。


そしたらアトピーがとっても軽くなって
絵や工作も落ち着いてじっくり何枚も「たのしい」とか言って取り組んじゃって

私たちはうつわ

もう描くとこがなくなるまで
じっくりじっくり何枚も
筆を走らせるのですよ。
おちついて、ひとつひとつを味わって。
一度も投げやりになることなく。


さらには、向かいに座っていた女の子に喧嘩を売られた時。

「もう〇〇くんはあそぼうってさそわないの。
たのしいことはぜったい教えてあげないの。」

・・・突如はじまる、子ども同士ではよくある
イジワルな言葉のちょっかい。
前回までならここで負けじとイジワル合戦になるのですが

彼、涼しい顔で落ち着いて

「ぼくの家には、◯◯ちゃん、あそびにきていいよ。
いっしょにあそぶよ。」

いじわるをふっかけた彼女、
一瞬かたまったのちに

「・・・じゃあいいよ、いっしょにあそぼ(^^)」

ですって(°0°;)。
うわあ、喧嘩にならない。
キリストですか、釈迦ですか。




フリや演技をするには若過ぎる2歳児ゆえ。
ほんとうのほんとうに、吐く毒、無くなっちゃった様子


この一件を目の当たりにして
こうして文字に整理するまで
ちょっと時間がかかってしまいました。

保育の現場で散々みんな手を尽くす、
言葉がけやら接し方の工夫、
そういうの、ムダとはいいませんけど、
こりゃもうばびゅーーーーーんと
飛び越えてしまうからです。



なんだ。
そうか。
体にいらないものが入ってただけなのか

じゃあもしかして、自分がギスギスいじわるだったり
あるいはクヨクヨしすぎだったりと
他人や自分自身かを攻撃してしまうとき。

「どうして私ってこうなんだろう、しょぼん」とか思わないでいいのかも。
ただ毒が溜まってるだけ、出せばいい!のかも。

たのしいうまさん

わたしたちはただの「うつわ」で

食べもの 
飲む水 
吸いこむ大気
見るもの 
嗅ぐもの
・・・などなどからなる 

この世界の自然物のひとつ。
ただそれだけ。
なのかもしれない。

そう思いました。

でもまだびっくりしています。
腑に落ちるまでもう少し
かかりそうな気がします。

すでに鎮まっている神々

まあるい学校に到着するといつも
こどもたちは外でかけまわっていて
こないだなんか空に向かって
お手製の竹の弓矢をびゅんびゅん放っていました。

はずむ息のままティピーの中に転がり込んで
そのままはじまる、図工の時間。

さーここで普通なら、
はしゃぎすぎて昂った子どもたちを
落ち着かせる、というワザが要ります。

はしゃぎすぎてとまらない子どもを
ひとりずつ抱っこして、ゆらゆら静かに歩きながらトーンダウンしてみる、
とか
わざとちーーーーーーいさい声で出席とって全員の注意を引く
とかの

荒ぶる神々に「鎮まりたまえ〜」する儀式。

それがここでは全然必要ありません。


まあるい・ほうせき

粘土や絵の具に興奮しすぎて
手荒に扱うこともなく

まあるい・ねこ

わいわいしながらも
いきなり
すっと
手元に集中します

まあるい・てがた

保護者といっしょに作る子がいても
「どうしてあの子だけママといっしょ?」と妬くこともないし

まあるい・うさぎ

霧吹きを置いたままにしても
大洪水になりません

まあるい・うみ

楽しすぎてシューシューとまらなくって水浸し、
とか
金色とかのヒカリモノの絵の具に執着しすぎる、
とか

まあるい・ひこうき

そういうのが楽しくてとまらないなら、
そこでとっくりと味わうことがとっても大事で
それは図工の時間の大切な役割かなと思ってきましたが

まあるい・とり

ここの子はそういうことに
過剰な欲を示さない。

まあるい・うちゅう

「しずまりたまえ、しずまりたまえ〜」の
工夫や苦労が全然要らない!

まあるい・おばけたち

飢えや渇望から産み出されるものも、あるとは思うけれど。

まあるい・いえ

みずあそび、
いろあそび、
どろあそび、
おもいきりおもいきり、

まあるい・そら

心ゆくまで味わい尽くす子ども時代の、その先。
何かを取り戻す必要のない、その子たちの行く先。

まあるい・かえる

期待しちゃうなあ。
わくわくだなあ。

まあるい・ひと


すでに鎮まり
本来の有り様で
そこにいる

まあるい・えをかく


ちいさな神々。




まっててね


画用紙に窓を開けて、家をつくっています。

それはそれは楽しそうにハサミを入れ、
クレヨンを選び

まっててね1

いよいよ色を置きながら言うんです。

「まっててね。今かわいくしてあげるからね。」

画用紙に、そう言うんです。
1年生の女の子です。

一拍置いて、心臓、ぎゅーっと掴まれます。

それ。
それですよ。
それが最強。

まっててね2

そういうきもちが宿ったもの。

これ以上にすてきなもの、あるだろか。

まっててね3

これから手がける、絵や、手仕事、料理も、畑も。

「まっててね。きっとすてきにしてあげる」

って

そうやって

ものをつくりたい。



そうやって生まれて来たものに

囲まれて暮らしたい。





全員が良い成績だと、こまる?

週明け28日(月)、19時から、
スコヤコーヒーさんにて
夜の図工の時間を開催します。


今月はこれ。

「2回切って、折る」を繰り返してできる、
ペーパークラフトです。

ただいま、スコヤさんにお預けしている見本は
以前に高校の授業でやった際、
たくさんできたからひとつあげる!と
生徒たちが寄付してくれた作品たち。
2回切って折る・みほん
どれもこれも、かっこいーでしょう(^0^)!
「2回切って、折る」のシンプルな手段を
何も考えずに繰り返すだけで、
だれもかれもが、人と違う、
美しい作品を作り出します。
これ、大学の先輩に教わったもので、
ブルーノ・ムナーリという有名なデザイナーさんは
「携帯用抽象彫刻」と洒落た名前をつけていました。

で、実をいうと、この作品をつくった生徒たちのいた高校、
8割がた「美術なんてやってられっか」という状態でした(^^;)。

「学校のお勉強」という枠の中では
自分を生かせなかった子が多く、
「おれたち、バカ高だし」と
何においても投げやりな雰囲気、ありました。

1学期の最後の最後に余った時間、
非常勤の私の自由にしていい日があったので、
これ、やったんです。

だまされたとおもって。
なにもかんがえずに手を動かしてみて。

そうやって生まれて来る作品に、
一番驚いたのは、生徒たち本人。

へええ。
かっこいーのできた。
でもどうやったのか、もうわかんねーや(笑)。


自分で自分の仕事にびっくりする、
そうしてちょっと自信がつく。
そういうの、たくさんやりたかった。
この日だけじゃなくて、たくさん、やりたかった。


でもね、その学校ではね、
「全員良いものができたら困りますよ」って
主任が言うんです。

「良い成績をつけられる人数は決まっているのです。
他の教科と公平になるように、定員があります。
だから、全員がいい、なんて結果になったら、
学期末の成績をつけるのに、あなたが困りますよ」


みんなちがって、みんないい。

そんな時間を思いっきり提供できる、
今の境遇に感謝です。

願わくば、そんな事情に縛られている先生たちも、
いい感じに、らくーになりますように。

だってほんとに、
手仕事って、
みんなちがって、みんないいんだから(^^)。






スコヤコーヒーさんでの、夜の図工の時間、まだ空きあります。
みなさまのお越し、お待ちしています〜↓

お申し込み→080−6557−7807

28日(月)
19時〜21時の間すきなだけ
参加費1500円(プラス、ワンドリンクオーダー、お願いします♪)
プロフィール

たわらゆうこ

Author:たわらゆうこ
俵裕子(たわらゆうこ)は
造形教室講師、絵本制作、
造形案の提供など
子どもと美術に関する仕事を
いろいろしています。

過去の絵本作品は↓
●『ペタさんはスタンプがすき』
(フレーベル館・キンダーメルヘン11月号)
●『いろ』(フレーベル館・しぜん2月号)など。



18年続けてきたおさひめ幼稚園の造形教室・Art&Craftは
2014年の師走をゴールとし
無事完走させていただきました。

現在は
◯オルタナティブスクール「まあるいがっこう」
◯夜の図工@豆の花
◯小学生のための遊びの寺子屋「どんぐりと山猫」
の3カ所で定期的に
出張図工屋をしています。

その他、「てがきや・ぐるぐるへび」
または、「たきびや・ぐるぐるへび」と称して
イベント出店しています。


このブログではこどもたちとのすてきな出来事、作品、
その他日常のあれこれなどを
徒然に紹介していきたいと思います。

☆ツイッターはじめました☆
yuko521


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