雇われない生き方⑥・自然栽培の農家さん

腐らないトマト
自然栽培の作物は、腐りません。

人は、食べたものでできている、ということを考えると
腐らない食べ物を食べているか、否かでは
えらい違いがでてきそう、な。




農閑期を狙って、自然栽培農家
ほのぼの農園 ナチュラルハートの佐藤享子さんに
お話うかがってきました。
さとうさん1
実は、あの豪雪の前日だったんです。
前の雪が残ってたけど、あの日に会っておいて良かった。まだ、歩けましたから。
ずっぽしずっぽし、雪をふみしめ、坂を降り、佐藤さんちに無事到着。
さとうさん・絶景
斜面に建つ古民家を借りている佐藤さん。
この絶景をいつも眺めているのですね。
なんていい空!




自然栽培とは、農薬も肥料も使わないで
植物本来の力が発揮されるよう、
お手伝いに徹するという謙虚な農法です。

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)
(2011/04/12)
石川 拓治

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奇跡のリンゴの木村さんの農法、と言えば
もう多くの方がご存知ですね(^^)b


もしも自然農を仕事にできたら・・・
●売り手も満足
●買い手も満足
●社会貢献もできる、の
「三方よし」。
理想中の理想、憧れです。

しかし佐藤さんご夫婦、
•もとは横浜のIT系サラリーマン、農業経験無し
•この地に縁もゆかりも無し
•新規就農者への行政支援もアテにならずと
無し・無し・無しの
「三方無し」。
(注・そんな言葉はありません)。



◯移住のきっかけ
アウトドア好きだった佐藤さんご一家は、都市生活時代もよく
トレーラーでいろんなところへキャンプにでかけ
「いつか環境のいい地方に住みたい」と
うっすら考えてはいたんだそうです。

そうは思いながら、過酷な通勤ラッシュに耐え
自然と切り離された日常に耐え
何に耐えてるのかもわからないくらい、マヒ状態で耐え抜いて
だけどもうなんだか限界!となってきたあたりで、
GWに出かけたキャンプの朝
ガララとトレーラーのドアを開け、夫婦で清里の地面に降り立って。



「…ここじゃない?」とピンときた。
ここに住もう、と動き始めます。



◯仕事さがし
移住するなら、まずは職探し。でも、なかなか見つからず。
あまりに見つからなくて、しまいには
「そもそも、あっちに行ってまでサラリーマンでいいの?」とまで煮詰まります。
「ほんとにやりたいこと、お互いよく考えよう」と宿題に。
1週間もたったころ、「で、どう?」と答えあわせをしたら
二人とも「農業」で一致したんだそうです。すごい!

そこでご主人、栄一さんは週末ごとに、山梨に農業研修へと出かけるようになりました。
仕事を終えて、そのまま休まず出かけていくというハードな生活が始まります。しかし。
「研修から帰って来た時の顔が、全然ちがうの」と享子さん。
生き生きしはじめた栄一さんに、「もう会社やめちゃえば(^^)」と勧めたそうです。

周囲からは心配されたり叱られたり。
でも、「私と子どもだけラクで、お父さんが辛いなんて、うちは考えられない」
…と
家族で山梨に移住しました。
県営住宅から、農地と作業場探しのスタートです。



◯コネなし・縁なしの農地さがし
残念な事に
「山梨の新規就農支援はまったくアテにならなかった」
と佐藤さん(長野はいいらしいですよ!)。
頼ってたらいつまでもラチがあかない、と
自分で不動産屋をあたりますが、これまた
「騙されそうになったり、もうさんざんだった」
とのこと・・・辛い!(>_<)

そこでもう、とおりがかりの人やら子どもがらみの集まりで出会う人など
片っ端から声をかけてまわります。
農地と古民家を借りたいんです、どこか空いていませんか…と。
空いてれば借りられる、というものでもないんです。
土地・家を貸すことにまつわる心のハードル、容易には越えられません。

ここでふと思い出したのですが。
羅臼に移り住み、ガイドになった友人によると
「もう来ちゃってる人には、仕事頼もうって思うけど
これから来る、て人には、声かけないかも…」
とのこと。

来ちゃってる、となれば本気度も伝わるってもんです。
家や土地をかしてもらえるほどのご縁と信頼を、
佐藤さんは自力で引き寄せて今の場所に辿り着き、いよいよ!農生活がスタートしました。



◯ゼロの経験
ホームページをたちあげ、作物を育て、最初の収益が出てくるまでの間、
蓄えをとりくずす日々が続きます。
どんなに神経の太い人でも、ひたすら貯蓄が減って行く日々に
不安にならない人はいない、ですよね。

「でも、みんな一度はゼロを経験してるみたい」という佐藤さん。
やりたいことを信じて貫く途中、一度や二度はゼロが来る、と。
年越せないかも、とかのピンチを何度か切り抜け、今は笑っているけれど
時々まだ、こんなふうに思っちゃうんだそうです。
「ご飯のおかずが少なかったりするの、子どもに悪いなあって」。

そしたらこないだ友人に喝を入れられた、とか。

”なにいってんの!たとえおかずがお芋だけでも、
そのお芋はすごく贅沢なお芋なんだよ。
すっごい豊かな食事なんだよ!”と。

さとうさん・大学芋
そうなんです。
この日、お茶と一緒にいただいた紫の大学芋。
ほとんど流通していない自然農のおやつ、なんとありがたい食べ物でしょう!
さとうさん・たくあん
先月の野菜セットにはいってた、たくあん。
実は私、味覚は鈍くて、たいていのものは「おいしい」で片付けちゃう舌をしてますが
自然栽培のものは、爽やかで気もちいい味がする、と感じます。
さとうさん・じゃがいも
声高に主張するかわりに、静かに何か語りかけてきているような。
で、思わず聞き入っちゃうような。
食べる姿勢から整ってしまう不思議。
さとうさん・たまねぎ
自然栽培のものは小ぶりです。
だけど少しでじゅうぶん満たされます。
佐藤さん・かぶ
そしてほんとに腐りません。
枯れてしぼんだりはしますが、それでかえって味が深くなったり。
さとうさん・白菜
溶け崩れるような傷み方をしない、カビもしない。
ずっと前に収穫した白菜も、このとおり




言葉はだいぶメジャーになってきたとはいえ
自然栽培の作物は、まだ市場では超!少数派。
信念を掲げて取り組む人たちがパイオニアとなって
各地でがんばっています。
「ゼロの経験」を乗り越えて、時々まだ迷ったりして、
ご苦労は並々ならぬものがあるとは思いますが、確実にひとつ思うのは・・・
さとうさん0
たのしそうです


さとうさん・おりこうハチ
ね、ハチくん!





からだは、食べ物でできています。
地産地消、なるべくオーガニック、できれば自然農・・・と心がけた結果
うちは昨年医療費ゼロでした。
夫の味覚の変革はすごいです。ここ1年で苦手な食べ物がどんどん無くなってます。
以前よくあったプチ不調(お腹をこわす、ノドのイガイガ等々)がめっきり減ってます。


いつか、自然栽培の食べ物が、あたりまえになったなら。
国家予算に占める医療費の割合がどれだけ減るかなあ



さとうさん・はち
ところで、今回の大雪で佐藤さんちはどうなったのか?
雪との格闘日記、こちらからご覧になれます→ほのぼの日記・どか雪です^^
ハウスはどうやら大丈夫らしいとのこと、よかった!

もともと今は、保存食が活躍する季節。
今回の災害でも食べ物の心配は一切なかったのは救いでした。

今ってほんとはどういう季節なんだろう?って
佐藤さんの野菜ボックスから知ることもできますね。
まだたまーに、旬をおもいっきり過ぎたころに
「どうしてキュウリがないの?」などという
お問い合わせがきちゃうそうですが(^^;)
(…超わかりますけどね、うっかりそう言ってしまう、その感覚!)


野菜ボックスのお申し込みはこちらから
ほのぼの農園 ナチュラルハート ホームページ
農業体験、援農希望者も募っておられます。


縁もゆかりも、経験もなくても。

生きたい場所で生きる。

やりたいことをやって生きる。

やれます。

やれちゃいます。

佐藤さんは、やってます。













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Secre

プロフィール

たわらゆうこ

Author:たわらゆうこ
俵裕子(たわらゆうこ)は
造形教室講師、絵本制作、
造形案の提供など
子どもと美術に関する仕事を
いろいろしています。

過去の絵本作品は↓
●『ペタさんはスタンプがすき』
(フレーベル館・キンダーメルヘン11月号)
●『いろ』(フレーベル館・しぜん2月号)など。



18年続けてきたおさひめ幼稚園の造形教室・Art&Craftは
2014年の師走をゴールとし
無事完走させていただきました。

現在は
◯オルタナティブスクール「まあるいがっこう」
◯夜の図工@豆の花
◯小学生のための遊びの寺子屋「どんぐりと山猫」
の3カ所で定期的に
出張図工屋をしています。

その他、「てがきや・ぐるぐるへび」
または、「たきびや・ぐるぐるへび」と称して
イベント出店しています。


このブログではこどもたちとのすてきな出来事、作品、
その他日常のあれこれなどを
徒然に紹介していきたいと思います。

☆ツイッターはじめました☆
yuko521


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