みんなが描いた『きのこのおばけ』

きのこ・しゅんや
昔、鎮守の森のお宮の裏に、夜な夜なお化けがでてきて、
歌を歌ったり、踊ったりして、大騒ぎをするようになりました。
その音に村人はたいそうおびえて、夜もろくに眠れません。


きのこ・めい
そこで、村のひょうきんな若者が
 「どれ、おれが行って見てこよう」
と、ある晩、一人で森へ出かけていきました。


きのこ・みさい
すると確かに、お宮の裏で、真っ赤な火の玉を囲みながら
小人がおおぜい騒いでいます。
手を打って、歌を歌って、ヨイコラサッサと踊っています。
そこで若者は、自分も、ヨイコラサッサと踊りながら、
輪の中へ入っていって、小人に話しかけました。
きのこ・さきこ


 「おまえたち、いったい何のばけものだ」

 「おれたち、きのこのばけものだ。
  おまえ、何のばけものだ?」

 「おれは、人間のばけものさ」

若者がそう答えたところ、
キノコのばけものが、

 「おまえ、それで、なにが一番きらいだ」

などとたずねます。若者は

 「おれは、もちが、一番きらいだ」

と答えておいて、

 「して、おまえはなにがきらいか。」

とききかえしました。

 「おれは、なすの塩水が一番おっかない。」

と小人が答えて言いました。


きのこ・りん
しばらく踊っているうちに、ばけものたちが
「そうらそうら、ぶっつけるぞ、ぶつけるぞ」
と、てんでにもちを投げつけてきたので、若者はわざと
「おおこわい、やれこわい」
と驚いたふりをしてスタコラ逃げ帰っていきました。


きのこ・あかつき
そうしておいて、大急ぎでなすの塩水をたくさん作ると、
それをかついで森へ戻りました。そして


きのこ・ゆうしゅん
 「そうらそうら、ぶっつけるぞ、ぶつけるぞ」
と小人めがけてひしゃくでどんどんぶっかけました。

きのこ・まき

すると小人は、ちりぢりになって、どこかへ消えてしまいました。



きのこ・さとみ
翌朝、森へ行ってみますと、そのへんの木の株にはえていたきのこが
すっかりしおれておりました。

若者は、投げられた餅をどっさり拾って村へと帰り、
その晩からはみんな静かに眠れるようになりました。



・・・おしまい。ぱちぱちぱち。

ほとんどの子が「初めてきいた」というこの昔話。
「きのこはいじわるだね」
「でも自分がきらいなものを正直に教えちゃったんだね」
「もちがきらいって、うそだよね?」
などなど、つぶやきながら描いていました。

「こういうのおもしろい。またやろうよ。お話もってきて」と
うれしいリクエストも出たので…みんながまだ知らなくて、
面白いお話を探します
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プロフィール

たわらゆうこ

Author:たわらゆうこ
俵裕子(たわらゆうこ)は
造形教室講師、絵本制作、
造形案の提供など
子どもと美術に関する仕事を
いろいろしています。

過去の絵本作品は↓
●『ペタさんはスタンプがすき』
(フレーベル館・キンダーメルヘン11月号)
●『いろ』(フレーベル館・しぜん2月号)など。



18年続けてきたおさひめ幼稚園の造形教室・Art&Craftは
2014年の師走をゴールとし
無事完走させていただきました。

現在は
◯オルタナティブスクール「まあるいがっこう」
◯夜の図工@豆の花
◯小学生のための遊びの寺子屋「どんぐりと山猫」
の3カ所で定期的に
出張図工屋をしています。

その他、「てがきや・ぐるぐるへび」
または、「たきびや・ぐるぐるへび」と称して
イベント出店しています。


このブログではこどもたちとのすてきな出来事、作品、
その他日常のあれこれなどを
徒然に紹介していきたいと思います。

☆ツイッターはじめました☆
yuko521


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