農家さんに聞いた、学校給食のびっくり話

私は新興住宅地で育ちました。
ご近所さんはほぼみんな移住者でサラリーマン。
あたりまえだと思っていたその環境が、
いかに風土と切り離されていた暮らしだったか、
今さらながらわかってきました。

たとえば私は、お盆の送り火・迎え火を実家で炊いた事がありません。
今やってみなさいと言われても、何を用意してどうしたらいいのかわかりません。
山梨では月曜の夕方、多くのご家庭の玄関先で
藁の束に火をつけて、みんなでそれを囲んでいました。
ちなみに八王子では1ヶ月前に済んでいるのだそうです。
知ってる方には当然なその土地独自の風習から、
自分は完全に切り離されてしまっています。

私も含め、そういう大人が増えて来ているのは確実です。

行事のことだけでなく、暮らしの基本中の基本たる「食」に対しても同じ。


昨日、出張油絵教室をしているご近所の農家さんから
衝撃的なお話を伺いました。


まずは、枝豆の話。
枝豆の収穫期は怒濤の忙しさだという話を
以前このブログにも書きました。
「枝豆のどこがそんなに忙しいのか?」というと、
豆を枝からカットする作業がとっても手間なんだとか。
そういえば昔は枝ごと売っていましたね。
しかし、枝ごとに実のつきがいいものとそうでないものと、
当然ばらつきが出てきます。
「自然のものだから、それは仕方ないよね」という暗黙の了解が昔はあったはずですが、
今はそれでは消費者が納得しません。
枝から全部外して、量が目に見えるようにしておかないといけないのです。
そこで、農家さんがその手間を負担するようになっています。

種まきから始めて、食べられる作物にするまでの仕事に思いをはせることができたら、
そんな過ぎた要求は自然に引っ込むか、あるいは相当な対価を支払うべきだとわかるはず。
しかし、
土からすっかり切り離された私たちには、袋詰めのお菓子や加工品と同じように
スッキリ数字で表されるもの、に合わせるように強要しています。
それがおかしなことだとは、全然気がつかないままに。


前置きが長くなりましたが、ここからが給食のびっくり話。


とある小学校から、給食用にと、
「枝豆を、一房に3つ豆がはいってるやつを、465個お願いします」
というオーダーが来たんだそうです。
農家さん、絶句。
パンやドーナツじゃないんだから、そんな注文の仕方って…
できないことはないけれど、お断りしたそうです。
私も人のことは言えませんが、農作物は自然物だという事が
完全にアタマから抜けちゃってる相手に、
愛する収穫物たちを売る気持ちにはなれなかったんじゃないかと。

また、「タマネギの皮は剥いて納品してください」とも言われるそうです。
それが当然との言い方に、困惑してしまう、と。
生産者さんは手間と労力をかけてタマネギを1から育てています。
そこに思いが至らないと、まるで既製品にもうひと手間、ぐらいの気軽さで
こういうオーダーをしちゃうんじゃないかと。

もっと驚いたのは、「旬じゃない野菜を頼まれることがある」とのこと!
旬がわからないのですね。
いやほんと、ひとのことは言えないんですけど、大問題です…!!


それから今、給食では生野菜は一切出されないんだとか。
レタスやキュウリにいたるまで火が通って出てくるんだそうです。
トマトも、包丁で切ると雑菌が入るとかいって、
丸のまま出せるプチトマト以外はNGなんだそうです。

学校給食では最近「地産地消」を掲げて、こうして市内の農家さんから
何パーセントかの食材を調達すると決めているようなのですが…
朝採りの新鮮なお野菜がいろいろ台無し!
いつのまにそんなクレイジーなことになっていたのでしょう
食中毒対策ってことらしいんですが、これはもう子どもたちのためというより、
単に大人の保身でしょう。

このまま行くと、宇宙食みたいに
完全レトルトパックに行き着くしかないのでは。



まだまだいくらでもこういう話ならあるよ(笑)という農家さん。
自分も一歩間違えばそっちの変な大人になりかねない、ということも含めて
戦慄が走りました…

地に足のついた大人を目指して、今からでもいろいろ、学んで行かねばと思いました。
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Secre

毎回小学校の給食試食会に出席し(1年生の親のみ)、今年で3回目の出席でした(笑)

その時に、食中毒対策にプチトマト以外は全て火を通さないといけないとは聞きました。(決まりなんだそうです)
でも、色々な工夫をして下さり、全て手作りで、頭が下がる思いでした。
食育にも力を入れているようで、グリーンピースや空豆の実を取り出してみたり、トウモロコシの皮剥きをしたりして、それを給食に使い皆で食べたそうです。
子供たちは、嬉しそうに話してくれました(^-^)
給食献立で親子料理教室なんてのもやっていました♪

あ!今年の夏だけ教室、日程が合わず、参加出来ません( ┰_┰)
また来年、宜しくお願いしますm(__)m

No title

子どもたちが調理を手伝う給食、素敵ですね。
あと、全て手作りですか!すごい(°0°)

給食の良い話も聞けてほっとしました。
そうですよね、学校いろいろ、給食いろいろ。
私自身も小学校の給食がほぼ手作りで美味しかったです。
おかげさまで、基本的には「給食」と聞くと
(^^)←こういう気持ちになるんです。

3食のうちの大事な1食ですから、
愛のあるすてきなお食事であってほしいなと思います。
レトルトパックみたいなんじゃなく。


夏だけ教室の件、ご連絡ありがとうございました。
どうぞ良い夏休みを〜!

プロフィール

たわらゆうこ

Author:たわらゆうこ
俵裕子(たわらゆうこ)は
造形教室講師、絵本制作、
造形案の提供など
子どもと美術に関する仕事を
いろいろしています。

過去の絵本作品は↓
●『ペタさんはスタンプがすき』
(フレーベル館・キンダーメルヘン11月号)
●『いろ』(フレーベル館・しぜん2月号)など。



18年続けてきたおさひめ幼稚園の造形教室・Art&Craftは
2014年の師走をゴールとし
無事完走させていただきました。

現在は
◯オルタナティブスクール「まあるいがっこう」
◯夜の図工@豆の花
◯小学生のための遊びの寺子屋「どんぐりと山猫」
の3カ所で定期的に
出張図工屋をしています。

その他、「てがきや・ぐるぐるへび」
または、「たきびや・ぐるぐるへび」と称して
イベント出店しています。


このブログではこどもたちとのすてきな出来事、作品、
その他日常のあれこれなどを
徒然に紹介していきたいと思います。

☆ツイッターはじめました☆
yuko521


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